【シェリー】
シェリー(Sherry)はスペイン最南端のアンダルシア地方、カディス県のヘレス・デ・ラ・フロンテーラ、サンルカール・デ・バラメダ、プエルト・デ・サンタ・マリアの3つ町を結ぶ三角地帯で造られるフォーティファイド・ワイン(酒精強化ワイン)。へレス(Jerez)、セレス(Xerees)の名称でも呼ばれている。パロミノ種、モスカテル種、ペドロ・ヒメネス種などを原料としたワインにブランデーを添加して造られる。タイプは辛口から甘口まで。
●キリっとした辛口のフィノ(Fino)。
●フィノを熟成させて琥珀色でナッツ香を感じるアモンティリャード(Amontillado)。
●サンルカール・デ・バラメダ地区で造られる豊潤な香りが特徴のマンサニーリャ(Manzanilla)。
●琥珀色でアロマティックな香りでこくのあるオロロソ(Oloroso)。
これは辛口と甘口がある。
●ペドロ・ヒメネス種100%で造られる濃い色調でリキュールの様な濃厚の甘口のペドロ・ヒメネス(Pedoro Ximenez)。
以上が代表的なタイプ。
【ボデガス・ヒメネス・スピノラ】
ヒメネス・スピノラはペドロ・ヒメネスのみを生産する唯一、かつ最小規模のワイナリー。まさにペドロ・ヒメネスにこだわるスペシャリスト。乱暴な例えだが日本の蔵でいったら「純米大吟醸」しか造らないようなもの。ペドロ・ヒメネスしか造らない理由は量や種類ではなく、品質最優先で最高品質の物だけをリリースするというポリシーから。現在のオーナーで8代目となるがこの伝統は揺るぐことがないという。
ブドウの収穫は全て手摘みで行われ、100%天日干しされる。天日干しによる醸造は莫大なロスと費用がかかるため、現在ペドロ・ヒメネスには一部天日干し、またはまったく天日干しブドウを使わないことが許可されている。しかしここは現在も天日干し100%を頑なに守っている。さらに自然な果実の甘味を尊重し、補酸、酒精強化、冷却安定化を一切行わない。これは干しブドウの品質が優れているためそういった調整が不要だと言う。
しかし当然のことながら生産量は少なく、毎年顧客で完売となり、その中にはスペイン王室も含まれているという。
味わいは黒蜜の様な上品な甘さでアルコールを感じさせない甘美な一献。そしてシルクのような繊細なアフターに魅了される。チョコレートなどとの相性も抜群で、まさに珠玉のデザートワイン。完全限定品なのでお見逃しなく!DOシェリー/スペイン(アルコール度数:15度)
*シェリー原産地呼称委員会が、平均熟成期間20年以上または30年以上と認められるペドロ・ヒメネス、アモンティリャード、オロロソなどに対し発行する熟成期間認証シール、【VOS】【VORS】。ヒメネス・スピノラ社では、品質主義を守るため、社則として一切のコンクール、【VOS】【VORS】に申請しない方針を貫いている。複数の樽のワイン(熟成期間が15~90年)をブレンドし、最高のペドロ・ヒメネスを造りだす彼らにとって、こうしたことは品質への制約に他ならないからだ。
*専用カートン入りで商品説明(日本語訳あり)が同封されている。全ボトルにシリアルナンバー記載。
*ペドロ・ヒメネスにならなかったブドウで少量の辛口白ワインも造っている。