【ファニー・サーブル】
フィリップ・パカレに学んだ注目の女性醸造家、ファニー・サーブル。2000年に父親が急逝し、若干22歳でドメーヌを継ぐことになった彼女。しかしドメーヌは父親主導で運営されており、途方に暮れている彼女を救ったのがフィリップ・パカレだった。畑の栽培から醸造までパカレが一から教えた。質より量を重視していた父親のワイン造りから脱却し、品質主義に方向転換。所有する畑もポテンシャルを徐々に取り戻していった。醸造はパカレ同様、野性酵母のみでの発酵。そして、もちろん全房発酵を導入した。
白は空圧式プレスで搾った後、500Ｌの樽で発酵、熟成。フィリップ・パカレとほぼ同じ手法。赤は開放型の木樽とコンクリートタンクでアルコール発酵。糖度が2～3g残った状態でバリック樽に移し換えて最後まで発酵させる。移した樽で発酵を続けるため二酸化炭素が発生しワインを酸化から保護してくれるという。仕上がったワインは赤、白ともピュアな果実味あふれる瑞々しい一献となる。
所有する畑は約5ha。全てコート・ド・ボーヌでかなり小さく分割されている。基本的に栽培、醸造はファニーが全て1人で行っている。造っているのはポマール、ボーヌ、サヴィニー、ヴォルネー、ムルソー、ペルナン・ヴェルジュレス、ACブルゴーニュなど全部で18キュヴェ。平均すると各キュヴェは僅か3～4樽程度と少ない。人気急上昇で、現在全て予約で完売。日本へも割当てとなっているほど。
オークセイ・デュレス・ルージュはムルソーとモンテリの背後に広がる産地で生産量の約7割が赤。しっかりとしたタンニンでフルーティーな口当たりが特徴。お買い得の良年2015。
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