【プス・ドール】
誰もが認めるヴォルネーの名門、プス・ドール。ヴォルネーに3つのモノポールを所有し、造られるワインはプルミエ・クリュとグラン・クリュのみというブルゴーニュでも屈指の稀有なドメーヌ。かつてはロマネ・コンティと同じ所有者、デュヴォール・ブロシェが所有していたことでも知られる。
ドメーヌに大きな転機が訪れたのは1997年。名匠ジェラール・ポテルが死去し、新当主にパトリック・ランダンジェが就任した。ワインは以前に較べ明らかに色調も濃くなり、深みを増した。畑においては除草剤、化学肥料を一切使用しないビオロジック農法を採用し、醸造所の設備も一新。ブドウは醸造所の2階に運び込まれ厳しい選果、除梗、破砕され、果汁はストレスを与えないためポンプを使わず重力で1階のタンクに移動させる。(2014年から醸造責任者にユベール・ロシニョールが就任し、栽培はビオロジックからビオディナミに転換された)
またドメーヌの水準に達しないと判断された場合はデクラッセ(格下げ)も行う。実際1997年のいくつかのヴォルネー・プルミエ・クリュはACヴォルネーとしてリリースされた。出来上がるワインは色調のしっかりとした果実味豊かで、しなやかでエレガントな逸品となる。
2008年シャンボールのドメーヌ、モワンヌ・ユドロの畑を買い取り、ボンヌ・マール、クロ・ド・ラ・ロッシュのグラン・クリュ、さらにレ・ザムルーズを筆頭とするシャンボールのプルミエ・クリュなど珠玉の畑がラインナップに加わった。これにより初めて村名ワイン、シャンボール・ミュジニーも誕生した。また2018年からパトリック・ランダンジェの息子、ブノワ・ランダンジェが当主に就任している。
【コルトン・クロ・デュ・ロワ】
1998年ヴィンテージからリリースされているキュヴェ。所有面積1.45ha。クロ・デュ・ロワはブレサンドと双璧をなすコルトンの最上区画。コルトンの中で最も濃厚でスケールの大きいワインが出来ることで定評がある。ブドウは1979年(50%)と1987年(50%)に植樹されたもの。新樽率30%で18ヶ月熟成。長熟で豊潤な果実味はコート・ド・ボーヌ最上の赤ワインの一つ。珠玉の一献!赤/特級畑
★ワインドヴォケイト 92~94点
飲み頃:2016~2035年
The 2013 Corton Clos du Roi Grand Cru is tight-lipped on the nose, but there is plenty of ripe dark cherry and cassis fruit waiting to spring forth. There is fine clarity and focus here. The palate is medium-bodied and much spicier than the Corton Bressandes: black pepper, cloves and a touch of thyme and here it fans out beautifully on the finish. What a gorgeous Clos du Roi in the making! (Wine Advocate #216 Dec 2014)