もはや説明不要、DRCと比肩するブルゴーニュの銘ドメーヌ、コント・ジョルジュ・ド・ヴォギュエ。その昔ブルゴーニュの3大銘酒と言えば、DRCのロマネ・コンティ、ラ・ターシュ、そしてヴォギュエのミュジニーと言われていたという。
【コント・ジョルジュ・ド・ヴォギュエ】
60年代まで栄光を極めた銘ドメーヌだったが、70~80年代は低迷する。しかし1987年、現在の所有者はエリザベート・ド・ラドゥセットがドメーヌを継ぐと同時に、スタッフも刷新し、現在の醸造長であるフランソワ・ミエを中心のチームを替え、華麗なる復活を果たした。それから20年以上が経過した今、評価は以前にも増して高まるばかりで、ブルゴーニュの至宝ともいえる珠玉の逸品を生んでいる。ミュジニー、ボンヌ・マール、シャンボール・ミュジニー・レザムルーズなどはブルゴーニュファン垂涎のワイン。
畑は化学肥料、除草剤を用いず、こまめな手入れをする。2001年から馬による耕作も取り入れている。芽掻き、ヴァンダンジュ・ヴェールトを付し、最適な房の量に調節。基本的に全て除梗された果実は昔ながらの木製の発酵槽でアルコール発酵を開始。樽熟での新樽の割合は低く例年2割から3割、グランクリュでも多くて4割までという。
特筆すべきは所有する約12ヘクタールの畑の内10ヘクタールをグランクリュのミュジニーとボンヌ・マールが占める。ちなみにミュジニーの畑はレ・ミュジニー、レ・プティ・ミュジニー、それにラ・コンブ・ドルヴォーの3つ区画からなり総面積は10.7ヘクタール。ヴォギュエは、レ・ミュジニーの半分とレ・プティ・ミュジニーのほとんどを所有し、アペラシオンの約7割を独占するというこのグランクリュ最大の大地主である。
【マール・ド・ブルゴーニュ】
ボンヌ・マール、ミュジニー、シャンボール・ミュジニー・レザムルーズなどで使用されたピノ・ノワールの搾りかすで造られたマール。オーク樽で10年以上熟成され、複数のヴィンテージがブレンドされています。凡百のコニャックより深遠な味わいの稀少マール。アルコール度数43度/700ml