【ブリューノ・デゾネイ・ビセイ】
ブリューノ・デゾネイ・ビセイは、ブリューノ・デゾネイが率いるフラジェ・エシェゾー村に位置するドメーヌ。1994年の義祖父母の引退に伴ってブリューノが引き継いだ畑と、個人で購入した畑を合わせてヴォーヌ・ロマネやシャンボール・ミュジニーなど、コート・ド・ニュイの5つの村に約6haの畑を所有している。
このドメーヌの特筆すべきことはブドウの樹齢が非常に高いこと。どの畑も樹齢40年~70年以上。戦前に植樹されたものも多々あるという。栽培はギュイヨ方式で1株につき、ブドウの房を7~8房に制限している。よって高樹齢と低収量により凝縮したブドウが収穫される。栽培はリュット・レゾネ(減農薬栽培)を採用している。
手摘みで収穫されたブドウは100%除梗され、自然酵母によって15~21日間アルコール醗酵される。その後、オーク樽で18カ月熟成され、新樽率は30~50%。樽熟成中のワインの澱を除く、スティラージュはロウソクでワインを照らす昔ながら手法で行っている。そして無清澄・無濾過でワインは瓶詰めされる。
ワインアドヴォケイトでこのドメーヌのことをこう評している。
「このドメーヌは古樹のブドウを上手に使った非常に興味深いポートフォリオを成している。新樽とタンニンの抽出が過剰になっていない。全てのワインはアペラシオンに忠実で、古樹のクリーミーな濃縮感が素晴らしいバランスを奏でている」(ワインアドヴォケイト2018年4月27日号)
仕上がったワインはブドウのエキスが詰まったピュアな味わい。ドメーヌのフラグシップはグラン・エシェゾーだが最も評価が高いのはエシェゾーである。ブルゴーニュマニアの中では知る人ぞ知る隠れた名手。
【ヴォーヌ・ロマネ・ヴィエイユ・ヴィーニュ】
国道74号線に隣接する緩やかな斜面の「Le Pre de la Folie(ル・プレ・ド・ラ・フォリエ)」(0.21ha)、丘の上部に位置し、南東向きで石が多い「Les Beaux-Monts Hauts Rougeots(レ・ボーモン・オー・ルージョ)」(0.64ha)、同じく丘の上部に位置し、東向きの急斜面で小砂利の多い「Les Rouges du Dessus(レ・ルージュ・デュ・ドゥシュ)」(0.15ha)の計3つの区画のブドウを使用。ブドウ樹は1966年、1982~1986年植樹されたもので、約半分が自社畑、残りはフェルマージュ(賃貸契約)になる。
野イチゴのようなスパイシーな香り、酸味とミネラルが豊かで、旨味溢れる果実味とシルクのようなタンニンが絶妙なバランスを織りなす。非常に長いアフターが印象的な1本。赤/ACヴォーヌ・ロマネ