【ジャン・イヴ・ドゥヴヴェイ】
ジャン・イヴ・ドゥヴヴェイは三つ星レストラン「ラムロワーズ」があるシャニーの東、ドゥミニー村に位置するドメーヌ。
ドゥヴヴェイは伝説のブルゴーニュのブローカー、ベッキー・ワッサーマン(2021年没)やジェラール・ポテル(1997年没)時代のプス・ドール、ムルソーのコント・ラフォンで働いた後、1992年に自らのワイン造りをスタートさせた。最初はベーシックなブルゴーニュ・ルージュとアリゴテから始まり、その後、畑を増やし、2002年からは買いブドウもして事業を拡大していった。現在、ドメーヌの規模は7.6ha。ブルゴーニュ・オート・コート・ド・ボーヌの赤白、リュリーの赤白、ボーヌ・ペルテュイゾ、ヴォルネーがドメーヌもの。自社畑はビオロジック栽培に転換し、エコセール認証およびAB認証を取得している。
仏の「ヴィニュロン・ド・ブルゴーニュ(ブルゴーニュの造り手)」という本ではDRCのオベール・ド・ヴィレーヌやドメーヌ・ルフレーヴのアンヌ・クロード・ルフレーヴら大御所に混ざって紹介されるまでになった。
そんな彼のワインをヴィノスではこう評していた。
「私はブルゴーニュの地形をよく知っている。辺境に足を踏み入れるときでさえ、地図は必要ない。しかし、カーナビに「ドゥミニー」と入力したとき、私はその村の名前を聞いたことがなかった。コート・ドールを結ぶ中心幹線からは十分離れているため、ジャン・イヴ・ドゥヴヴェイを訪れるのでなければ、そこに行くことはないだろう。そして、彼のワインは遠回りする価値がある。これらのワインは、あなたが今まで飲んだ中で最高のシャルドネやピノ・ノワールには及ばないかもしれないが、テロワールを尊重し、純粋で新鮮だ。言い換えれば、個性のあるワインである」(ヴィノス2020年10月号)
そう、派手さはないが、バランスのとれた風味豊かな個性のある逸品。
【ボーヌ・プルミエ・クリュ・ペルテュイゾ2012】
1999年からドゥヴヴェイが耕作する畑でドメーヌ唯一のプルミエ・クリュ。ペルテュイゾは村の南部に位置し、表土は深く、粘土が強い。平均樹齢40年の古樹。色調はしっかりとした深みのあるルビー色。ラズベリー、ブルーベリー、ダークチェリーなど果実のアロマが華やかに感じられ、味わいもリッチでキメ細かなタンニンがストラクチャーを形成する逸品。