【ルグレ&フィス】
ルグレ家はコート・ド・セザンヌの北部、タリュ・サン・プリ村に1950年から続くブドウ栽培家。2000年に継承した4代目当主アラン・ルグレによって、現容のレコルタン・マニプランとなった。2000年からビオロジック栽培へ切り替え、2005年にビオロジック栽培に完全転換。2010年から段階的にビオディナミへの転換を進め、2018年に完了した。(ちなみに認証は以下の通り。2017年「Terra Vitis」認証取得。2019年「Certipaq Bio」認証取得。さらに2016年にはシャンパーニュでは珍しい「Vegan」認証取得)
畑はコート・ド・セザンヌ全域に点在しており、北からタリュ・サン・プリ、オイエ、セザンヌ、バルボンヌ・フェイエルと4つの村にまたがり5ヘクタールを所有。タリュ・サン・プリとオイエは、南向きの丘陵地で粘土質・砂質土壌のため、黒ブドウの個性を表現するには最適な畑。セザンヌとバルボンヌ・フェイエルは、軽い土壌と石灰岩の下層土で、シャルドネの個性を最大限引き出している。畑のブドウ品種のバランスはシャルドネ40%、ピノ・ノワール30%、ピノ・ムニエ30%。この地のテロワールの核心を表現するために全てのブドウをブレンドしている。そのために必要なのがビオロジック栽培であり、ビオディナミだったという。
「コート・デ・ブランから続く重厚な白亜質基盤土壌に由来する、豊かな酸とミネラルを最も美味しく味わっていただくために、最低でも4~6年間はビン熟成をしています。一方、コート・デ・ブランとは異なり、ここでは粘土質、泥土質、砂質といった多様な表土が見られ、ピノ・ノワールとピノ・ムニエも豊潤で素晴らしいものができます。コート・デ・ブランのシャルドネは好きだがやや酸がきつすぎると感じになる方には、コート・ド・セザンヌのシャンパンが「探し求めていた答え」になるかもしれません」と語るアラン・ルグレ。
第1次発酵はステンレスタンクと木製の小樽で行った後、マロラクティック発酵を行う。特筆すべきは長期ビン熟成。最低でも4~6年で10年前後の熟成も珍しくない。ビオディナミ(ビオロジック)栽培によるブドウと長期ビン熟成によりピュアで深みのあるシャンパーニュに仕上がる。
今回ご案内するのは「品種の個性の表現」に特化した特別醸造キュヴェ。単一品種、同ヴィンテージ(2010年産100%)、ノンドゼ。ピノ・ノワール(475本)、ピノ・ムニエ(428本)、シャルドネ(895本)の完全限定の飲み比べプロジェクト。全て2011年5月9日ビン詰め。10年以上熟成してデゴルジュマン。ワイン会など飲み比べには最適なラインナップ。完全限定入荷なのでお早めに。
【エクスプレシオン・ピノ・ノワール】
「品種の個性の表現(Expression)」に特化した特別醸造キュヴェ。タリュ・サン・プリ産のピノ・ノワール100%のブラン・ド・ノワール。ラベルに表記はないが2010年産100%のヴィンテージ・シャンパーニュ。粘土石灰質・泥土質土壌。平均樹齢約45年の古樹。ステンレスタンクで醸造。2011年5月9日ビン詰め。2021年2月11日デゴルジュマン。117カ月熟成。ドザージュはゼロ。475本の限定品。
白/ACシャンパーニュ/レコルタン・マニプラン