【ゴッセ】
シャンパーニュファンには説明不要の老舗、ゴッセ。1584年シャパーニュ地区アイ市の副市長だったピエール・ゴッセによって設立された。シャンパーニュ最古の造り手の一人としても知られる。昔ながらの伝統的醸造法を今も踏襲し、マロラクティック発酵は行わない。よってフレッシュで活き活きとした酸が最大の特徴となる。この酸を馴染ませるために最低でも36ヶ月、長いものでは120ヶ月以上の熟成を行う(ちなみにシャンパーニュの法定熟成期間は15ヶ月)。清澄、澱引きは、キュヴェをタンクに移し替える時のみに行う。熟成中のルミュアージュ(動瓶)は機械ではなく、全て熟練した職人が手作業で行う。さらにラベル貼り、箱詰め、パレット積みまで手作業だという。これだけの規模のメゾンで機械を使わず全て手作業と言うのは現在では異例。それらの妥協を許さないメゾンの姿勢から造られるワインはワインアドヴォケイト、ワインスペクテーター、デキャンターなど数多の専門誌から賞賛されているのは周知のこと。
【グラン・ミレジム・ブリュット2015】
2015年はピノ・ノワール59%、シャルドネ41%。ピノ・ノワールはヴェルズネイ、アイ、マイィ、アンボネイ他、シャルドネはアヴィズ、クラマン、メニル・シュール・オジェ他とほぼグラン・クリュのみを使用。ステンレスタンクで発酵し、ノン・マロラクティックで2016年5月にビン詰め。ドサージュは8g/L。果実のフレッシュさを重視し、醸造、熟成もシュール・リーで。最低72カ月以上のビン熟成を経てリリースされた。傑出した仕上がりとなった2015年。ヴィノス評を抜粋すると以下の通り。
「グラン・ミレジム2015は素晴らしいです。明るく強烈な花の香りでゴッセの特徴であるエネルギーがみなぎっている。ゴッセについて私が批評するとすれば、ワインが少し厳格になる可能性があるということ。だがそれはここでは問題ではありません。2015は甘く共鳴する味わいの中間部と驚くほどの深みが特徴です。すべての要素が非常にバランスよく調和されている」
白/ACシャンパーニュ/ネゴシアン・マニプラン
★ワインスペクテーター 94点
飲み頃:2022~2035年
A firm, focused version, this swathes a chiseled spine of acidity in a raw, silky texture and finely meshed flavors of yellow peach, orange liqueur, honeycomb and chopped almond. A rich streak of salinity drives the well-cut, spiced finish. Chardonnay and Pinot Noir. Drink now through 2035. (Wine Spectator Issue:Nov 30,2022)
★ヴィノス 93点
飲み頃:2022~2030年
The 2015 Brut Grand Millėsime is terrific. Bright and intensely floral, the 2015 bristles with all the energy that is such a signature of the Gosset house style. White flowers, mint and crushed flowers open first. If I have a critique of Gosset is that the wines can be a bit austere. That is certainly not the issue here. The 2015 is distinguished by its sweet, resonant mid-palate and terrific depth. All the elements are so nicely balanced throughout. (By Antonio Galloni on November 2022)