初リリースは1982年と歴史は浅いが、今やバルバレスコを代表する造り手となったブルーノ・ロッカ。1950年代前半に現当主ブルーノの父、フランチェスコと母マリア・アデライデが現在の地に移住したのが始まり。当初は栽培農家としてブドウを近所のワイナリーや協同組合に販売していた。父が亡くなりブルーノが当主になった80年代初頭から自家ビン詰めを開始した。
ワイナリーはバルバレスコの名醸地ラパヤの真ん中に位置する。ラパヤはガイアのソリ・サン・ロレンツォやブルーノ・ジャコーザのサン・ステファノなどに匹敵する畑。ブルーノ・ロッカは自社畑のポテンシャルを信じて自らのワイン造りを決意する。そして彼の決断は間違っていなかった。ブルーノ・ロッカのバルバレスコ・ラパヤは世界的な評価を得て、瞬く間にバルバレスコを代表する銘酒となった。
醸造はロータリーファーメンターを使用していたが、現在では縦型ステンレスタンクでの発酵に戻している。畑は化学肥料を一切使用しない有機栽培。熟成はブルゴーニュを参考に仏産のバリックを使用。ポテンシャルの高いブドウにはバリックの酸素供給がちょうどよいという。看板ワインはバルバレスコ・ラパヤ、フラグシップはバルバレスコ・マリア・アデライデ、その他にもバルバレスコ・クラ、バルバレスコなどを造っている。どれもバルバレスコを代表する逸品である。
【バルバレスコ・ラパヤ】
ワイナリーの看板ワイン。ラバヤはトゥーフォと呼ばれる石灰質の堆積土壌であり、特に珪素が強く、他の土壌より青がかった色調が特徴だという。南西向きで日照量が最も多い畑で、盆地状になっている。下部にはタナロ川が流れ、川から年間を通じてこの盆地を冷たい風が吹き抜けていく。この風がカビや病気からブドウを守ってくれる。ラパヤの畑は場所によって優劣が出る。彼らが所有している区画は理想的な環境のラパヤの最上部。ワインはしっかりとした骨格を持ちスケールの大きなワインに仕上がる。最も偉大なラパヤと言って過言ではない逸品。
★ワインアドヴォケイト 95点
飲み頃：2026～2043年
Bruno Rocca's 2020 Barbaresco Rabajà is a wine of clarity and definition. This special vineyard site is always distinguished by the clean sharpness of its fruit. Red and blue fruits cede to etched notes of crushed stone and toasted spice. These aromas engage in a delicate dance in a manner only the Nebbiolo grape can achieve. The tannins are polished and firm but also more approachable in this vintage. Production is 6,000 bottles.（Wine Advocate Published: Jan 31, 2025）
★ヴィノス 95点飲み頃：2025～2040年
The 2020 Barbaresco Rabaja offers a beguiling combination of richness from the warm year with the elegance and translucence that mark the wines here today. Dark tonalities of Nebbiolo fruit open first, followed by scents of leather, spice and blood orange. This heady, beguiling Barbaresco has a ton of potential, as evidenced by how beautifully it opens with aeration. I can't wait to see how this develops. Here, too the benefits of bottling earlier are evident. The 2020 is a striking wine.(By Antonio Galloni on September 2022)
