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ガッティナーラ・サン・フランチェスコ・リゼルヴァ2016(アントニオロ)

【ガッティナーラ】
ピエモンテを代表する銘酒と言えば、まず浮かぶのがバローロとバルバレスコ。さらにバローロは「ワインの王」とも称されるほど。しかし今から70~80年以上前にバローロ以上の評価で「ワインの王」と称されていたワインがある。それがガッティナーラだ。
 しかし今ではガッティナーラの畑は荒廃し、全盛期の100分の1までになってしまった。原因は世界大戦前からイタリア工業革命の勃興の地であり、大戦後は手間がかかる割に収益の少ないワイン造りを放棄し、新たな産業に転化していった。現在ではこの地域はイタリアの繊維産業、コンピュータ産業の中心地である。

かつてはイタリアの銘醸地だったガッティナーラだが現在の作付面積は僅か90ヘクタールしかない(ちなみにバローロが1260ヘクタール、バルバレスコが445ヘクタール)。そんな数えるほどしかいないガッティナーラの生産者のほとんどがテーブルワインのような安酒を造っている。しかしそんな中、異才を放っている造り手がいる。それがアントニオロだ。彼の造るガッティナーラはかつての栄光を彷彿させる逸品で、バローロの銘酒に匹敵する。まさにガッティナーラの真髄と言って過言ではない。
 
【アントニオロ】
アントニオロは1948年にマリオ・アントニオロによって設立され、現在12ヘクタールの畑を所有している家族経営のワイナリー。ガッティナーラの素晴らしさを知ってもらうために、40年以上前から単一畑の発想を持ち込んだ造り手である。現在スタンダードなガッティナーラの他、レ・カステッレ、オッソ・サン・グラート、サン・フランチェスコの3つの単一畑のキュヴェを造っている。

ガッティナーラはバローロ、バルバレスコと同じネッビオーロで造られるワイン。バローロとバルバレスコはピエモンテの南に位置するのに対して、ガッティナーラは北側で、アルプスの裾野に位置し、まさにピエモンテ(山のふもと)の名を指す場所である。南側に比べると冷涼で酸がやや強く、土壌は粘土質ではなく火山石土壌である。ワインはしっかりとした骨格を備え、高い酸度によりバローロより長熟になることも多々ある。

 現在ガッティナーラの丘の畑は100分の1に減り、ほとんどが森と化している。このため畑と森が一体化し、様々な種子が飛んできて自生し、虫も動物も共存することにより、除草剤も化学肥料も一切使用することがない。畑は自然の一部になり自然がブドウを造っている。そんなアントニオロのワインだが家族経営のため年間生産量は約4000ケース。品質を落としたくないのでこれ以上は造れないという。そのため各国割当制で販売開始とともに完売になってしまうほど。イタリアワイン好きにはぜひとも味わって頂きたい稀少美酒。
 
【ガッティナーラ・サン・フランチェスコ・リゼルヴァ】
アントニオロを代表する単一畑のキュヴェの一つであると同時に、ガッティナーラを代表する銘酒の一つ。平均樹齢55年の古樹を使用。自然酵母を使用しセメントタンクで発酵。マセラシオンは14~16日間。温度管理はせず1日1回ルモンタージュ。プレス後1度澱引きして、古い小樽で12カ月熟成後、大樽に移して18カ月熟成。その後ビン熟成12カ月以上を経てリリースされる。畑は南西向きで3つの単一畑の中で日照量が最も多い。ネッビオーロらしい繊細できめ細かい果実味でバランスに秀でたキュヴェとして定評がある。

グレート・ヴィンテージとなった2016年。ヴィノスの編集長アントニオ・ガッローニは「大成功を収めた2016年のアントニオロのガッティナーラ。ワインの複雑さと全体的な血統は桁外れだ。2016年は私がこれまで味わった中で最高のコレクションかもしれない。本当にワイン好きな読者ならこれらのワインを見逃してはいけない」と称賛している。2016年の生産本数は3184本。

ヴィノス評を要約すると以下の通り。
「2016年のガッティナーラ・リゼルヴァ・サン・フランチェスコは力強さ、深み、そして強烈なミネラルの風味が見事に融合されている。赤いベリーの果実味、スパイス、杉、タバコ、砕いた岩が2016年を印象的で力強いワインに仕上げている。威厳と風格のあるワインで、2016年のサン・フランチェスコはとてつもなく素晴らしい。これは私がテイスティングした中で最高のヴィンテージのひとつだ」。

★ヴィノス 96点
飲み頃:2024~2041年
The 2016 Gattinara Riserva San Francesco offers a stunning mix of power, depth and intense mineral character. Red berry fruit, spice, cedar, tobacco and crushed rocks infuse the 2016 with striking layers of intensity. A wine of gravitas and stature, the San Francesco is tremendous in 2016. This is one of the best maybe the best vintage I can remember tasting.(By Antonio Galloni on March 2022)

【2015年ヴィンテージの試飲】
グラスからエレガントな果実の香りが溢れ出す。サクランボ、イチゴ、プラム、アセロラなどまるで小さなフルーツバスケットのようだ。アタックは大人しく、インパクトは弱いが果実の旨味が時間とともに浸透していく。そして驚くほどアフターが長い。洗練された旨味がいつまでも口中に漂っている。大から小へフェイドアウトするようなアフターでなく、ミディアムボディのアフターが延々と続く。凄いな!このワイン。ヴィノスの編集長アントニオ・ガッローニが「長い余韻は美の極みである」と評したのが頷ける。誤解を恐れずに言うなら、端正な水彩画のようなワインだ。震えるほどのお値打ちの1本。凡百のブルゴーニュワインをはるかに凌駕していると思う。(2023年11月上旬試飲)
 

  • ガッティナーラ・サン・フランチェスコ・リゼルヴァ2016(アントニオロ)

  • 販売価格

    8,800円(税込)

  • 希望小売価格

    10,120円(税込)

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