ピエモンテを代表する世界的銘酒、バローロとバルバレスコ。しかし1894年までバルバレスコというワインは存在しなかった。それまでバルバレスコ地区のワインは全てバローロとして売られていた。1894年、アルバ醸造農学校の創設者であるカヴァッツァ博士が地元のブドウ生産者によるバルバレスコ生産者協同組合を設立した。その時初めてバルバレスコと言う名のワインが誕生し、世に出たのであった。そのバルバレスコ生産者協同組合がこのプロデュットーリ・デル・バルバレスコ(Produttori del Barbaresco)である。まさにバルバレスコの原点と言える生産者。
現在プロデュットーリ・デル・バルバレスコは56人の組合員で構成されている。全員栽培農家であり、所有する畑はバルバレスコの名醸畑のおよそ4割を占めると言われている。ネッビオーロはピノ・ノワールに似て繊細で豊かな表現力をもつ品種なので、畑によって違いは明確に際立つ。それを証明するかのように単一畑のキュヴェを9つも生産している。アジリ(Asili)、オヴェロ(Ovello)、モンテフィコ(Montefico)、モッカガッタ(Moccagatta)、モンテステファノ(Montestefano)、リオ・ソルド(Rio Sordo)、ラバヤ(Rabaja)、ポラ(Pora)といったバルバレスコ好きなら誰もが知っている名醸畑。すべてリゼルヴァで良年のみ生産される。ラベルに全てシリアルナンバー、バックラベルには畑の所有者の名前が記載されている。
他に作られているのはネッビオーロ・ランゲとスタンダードなバルバレスコのみ。もしバルバレスコの畑の違いを学ぶのであればプロデュットーリ・デル・バルバレスコの単一キュヴェはまさに教科書的存在。そして特筆すべきはトップクラスの品質でありながら、価格は非常に良心的あること。品質、価格を考えるとまさに「バルバレスコの良心」とも言うべき珠玉の逸品。
【2019年のヴィンテージに関して】
「シーズンで最も暑かったのは6月の最終週から7月の最初の週までで、その後は穏やかな気温と雨が交互に降る日が続きました。7月末は熱波で始まり、嵐で終わりました。嵐は時折激しくなりましたが、ブドウの樹に被害はありませんでした。8月は定期的な散発的な降雨を伴う穏やかな気候でした。9月の最初の週にバルバレスコは急激な変化を迎え、気温は大幅に下がり、雨は多少降りましたが、雹は降りませんでした。2週目は昼夜の気温差が激しく完璧な週で、3週目は穏やかで、9 月の最後の週には再び気温の変動が見られました。9月の天候は全体的に良好だったため、ネッビオーロのブドウが芳香のある成熟に達するまでもう少し待つことができました。収穫は10月8日に始まり、10月18日までに収穫を完了することができました。
暑い夏に期待された通り、糖度が高く、ポリフェノール含有量も良好で、ワインの骨格がしっかりしていて熟成能力に優れているヴィンテージです。特に注目すべきは、アントシアニンの蓄積量が多いことで、ワインは素晴らしい色と複雑さを持つことが期待できます。全体的に見て、このヴィンテージはクラシックなヴィンテージと言えるでしょう。前年に比べると量は減ったものの、質の高いワインが生産されました」
上記のコメント通り2019年も秀逸な仕上がりとなり、ワインアドヴォケイトではすべてのキュヴェが高得点を獲得した。特筆すべきは良心的な価格である。下記の3つのキュヴェ(1万円以下)と同評価のワインを比べてみると明らかだろう。
【プロドゥットーリ・デル・バルバレスコ】
バルバレスコ・リゼルヴァ・モンテステファーノ2019 96点
バルバレスコ・リゼルヴァ・ラバヤ2019 96点
バルバレスコ・リゼルヴァ・アジリ2019 96点
【同評価96点のバルバレスコ2019】
バルバレスコ・ラバヤ2019(ブルーノ・ジャコーザ)40000円前後
バルバレスコ・リゼルヴァ・ラバヤ2019(ヴィエッティ)28000円前後
バルバレスコ・パイエ2019(ロアーニャ)40000円前後
バルバレスコ・アジリ2019(チェレット)25000円前後
バルバレスコ・クラ2019(ソッティマーノ)18000円前後
バルバレスコ・ラバヤ2019(ブルーノ・ロッカ)18000円前後
【バルバレスコ・リゼルヴァ・ラバヤ】
アジリと双璧をなすバルバレスコを代表する畑、ラバヤ。南西向きの畑で、標高240~300メートル。カルシウムが豊富な石灰と粘土の混じる土壌。30カ月間大樽での熟成、2023年6月ビン詰めされ9カ月間以上の瓶熟成を経てリリースされた。ラバヤは、バルバレスコの特徴を全て兼ね備えていると評されている。まさに完璧なバランスのパラダイム。シルクのように滑らかなタンニンと濃厚な黒果実の味わい。複雑でエレガントな1本。
★ワインアドヴォケイト 96点
飲み頃:2025~2052年
In this vintage, the Rabajà was served third from last in a flight of nine owing to its depth and robust mouthfeel. The Produttori del Barbaresco 2019 Barbaresco Riserva Rabajà is saturated and dark with a tight core of blackcurrant that is framed by crushed stone, spice and a sweet hint of smoked meat. It shows a sultry and smoky personality. (Wine Advocate Published: Jan 31, 2025)


▲Wine Advocate



