【レ・チンチョレ】
レ・チンチョレはキアンティ・クラシコの中心部、パンツァーノ・イン・キアンティに位置するワイナリー。元々測量士だった当主のルカと建築家だった妻ヴァレリアが1991年に土地を購入したことから始まる。標高450~470メートルの高地に位置し、13haの畑を所有している。畑は1995年から10年以上かけてビオロジックに転換した。さらにルカ&ヴァレリア夫妻はこの地域の有機栽培導入組合の会長を務め、彼等の先導で大手ワイナリーの畑以外はほとんどビオロジックに転換され、パンツァーノ全域の90%がビオロジックの畑となった。「パンツァーノは世界で一番安全なワインの産地」と自負するほど。
所有する畑は全て南西向き。上部にサンジョヴェーゼが植樹され、日没時に一番先に日陰になる冷涼な畑にはカベルネやシラーが植樹されている。基本的に畑は1畝ごとに年1回、下草の刈り込みを行う以外は何もしない。下草は1年中生えっぱなしの状態にされ、その下には大豆などの豆類が植えられている。豆類は窒素を地中に蓄えさせ、ミミズを増殖させる。そのミミズが窒素と地上の酸素との置換を行いながら畑を耕してくれる。畑が疲れてしまった時のみ、数年に1回自家製の培養土を撒く程度。密植と痩せた土壌、低収穫量により、凝縮感があるブドウを収穫している。
使用するのは徹底した選別を行った完璧なブドウのみ。収穫時に選別し、選果台で2度選別後、発酵槽に投入前にもう1度選別される。自然酵母でセメントタンク発酵。マロラクティック発酵後に軽く滓引きをしてビン詰め。テロワールを最大限に引き出した果実味豊かなワインは自国のみならず世界各国から高い評価を得ている。
【ペトレスコ】
最上級のサンジョヴェーゼ100%で造るワイナリーの看板ワイン。2008年まではキアンティ・クラシコ・リゼルヴァとしてリリースしていたが、今後は枠にはまらないワイン造りをするためあえてIGTを名乗ることにしたという。畑は標高480メートル位置し、真南向きの丘上部。その年の良い区画のブドウのみを厳選。大型のセメントタンクで自然酵母発酵。マセラシオンは20~30日。マロラクティック前に古バリックに移して、そのまま24カ月熟成し、再びセメントタンクでアッサンブラージュして12カ月熟成させる。
傑出とした仕上がりとなった2018年。ヴィノスで「2018年のペトレスコはレ・チンチョレが誇るもう一つの傑出したワインです。鮮やかで集中力があり、爆発的なエネルギーが印象的で、緊張感に満ち溢れている」と絶賛された。
★ヴィノス 97点
飲み頃:2024~2038年
The 2018 Petresco is another stellar wine from Le Cinciole. Bright and focused, with striking explosive energy, Petresco sizzles with tension. Black cherry, coffee, spice, leather, incense, lavender and plum all run through a linear, driving pure Sangiovese that is going to need at least a few years to come together. There is a ton of potential here, but readers need to be patient.(By Antonio Galloni on June 2022)



