【テロルデゴ】
「トレンティーノの最後の神話」ともいわれるテロルデゴ種。この品種が栽培されているのは、世界でただ1か所、トレンティーノのコンポ・ロタリアーノのみ。作付面積は約400ヘクタールで年間生産量は約37万5000ケース。この量はナパ・ヴァレーの中規模のワイナリー1社の年間生産量でしかない。テロルデゴがどこから来て、なぜこの地のみで栽培されているか、その起源はいまだに判明してない。ただはっきりと分かっているのは、約40年位前までは安酒にしか使われず、地元の人間以外は知らない無名の土着品種だったこと。だが現在テロルデゴのワインはイタリア代表する銘酒として世界中に認知されている。そのテロルデゴの偉大さを世界に知らしめたのがフォラドリのエリザベッタ・フォラドリである。
【フォラドリ】
エリザベッタ・フォラドリは父の死により早くからワイン造りに携わってきた。1974年彼女はテロルデゴの可能性を信じ、テロルデゴのワイン造りに人生をかけることになる。当時は田舎の土着品種でしかなかったテロルデゴだが、ボルドーを思わせる力強い個性と質の高い酸があった。これは偉大なワインを造る上で最も重要な要素と言える。このことにエリザベッタは注目した。様々な改良や試みがおこなわれた。収穫量が多いだけのテロルデゴのクローン種をやめ、様々なタイプのテロルデゴ種を20年かけて栽培。テロワールの特徴を十分に引き出すために一切の化学肥料を中止し、10年かけてビオディナミに転化していった。そうして出来上がったのが、濃密で深遠な果実味を備えたテロルデゴのワインだった。そして90年代初頭からフォラドリのテロルデゴのワインに世界中のワイン関係者が注目し始め、各国の専門誌などで高い評価を得るようになったのは周知のこと。この品種の偉大さを世界に知らしめ、自他共に認めるテロルデゴの最高峰の造り手である。
【テロルデゴ・グラナート】
現在フォラドリでは4種類のテロルデゴのワインを造っているが、最高峰キュヴェがこのグラナートである。現存するテロルデゴで最も古い樹齢80年の古樹から造られる。フォラドリでは発酵・熟成にスペイン製のアンフォラ(素焼きの大壺)も使用しているが、グラナートは伝統的な大樽で発酵・熟成を行っている。グラナートは大樽と調和できるパワーを持っているためアンフォラよりゆっくり熟成をする大樽が最適だという。エリザベッタ曰く「グラナートはテロルデゴのポテンシャルを追求したキュヴェ」だと。神秘的な品種テロルデゴの真髄を味わえる一献。
高評価となったヴィノス評を抜粋すると以下の通り。
「洗練されたエレガントな味わいの中に、深いスパイシーさとダークレッドフルーツの深みが感じられます。清涼感のある酸とミネラルが味わいを引き立て、2019年の力強さを余すことなく保ち、若々しくも調和のとれた味わいを生み出しています。しっかりとした骨格と長期熟成を想定した造りですが、まずは少なくとも1本は試飲して、その中心となる果実の力強さを堪能することをお勧めします。まさにクラシックなグラナートが誕生しつつあると言えるでしょう」
★ワインアドヴォケイト 94点
飲み頃:2022~2036年
This is a beautiful organic and biodynamic wine from Trentino in the far north of Italy. A pure expression of the native Teroldego grape, the Foradori 2019 Granato opens to an inky dark appearance with little light penetration. The bouquet takes a few moments before it fully opens, but once it does, you get dark plum and blackberry followed by cola, licorice and black rose. This richly concentrated red offers great depth and momentum.(Wine Advocate Published: Dec 31,2022)
★ヴィノス 96点
飲み頃:2024~2034年
Minty herbs and camphor give way to black currants and savory spices, as the 2019 Teroldego Granato blossoms in the glass. This is polished and elegant with a deep inner spiciness and depths of dark red fruits. Cooling acids and minerals help to lift the expression, holding the 2019's power in reserve, and creating a youthful yet totally harmonious expression. While structured and built for the long term, I recommend checking in on at least one bottle to enjoy the intensity of its primary fruit. This is an undeniably classic Granato in the making. In 2019, the Foradori family used 30% whole-cluster fruit while fermenting the Granato.(By Eric Guido on March 2022)



